映画あれこれ

 ここしばらく映画から遠ざかっており、先日約1年ぶりに映画を見に行った。『ミリオンダラー・ベイビー』とか『私の頭の中の消しゴム』とか、見たいと思っていた映画はあったのに、忙しかったり、ボヤボヤしてるうちに上映が終わっていたりして、ご無沙汰だったのだ。

 今回見たのはポレポレ東中野で上映中の『スティーヴィー』。幼少の頃、虐待を受けた青年が、性犯罪の容疑で判決を受けるまでの日々を追ったドキュメンタリー。新聞でこの作品を知り、どういうわけか”これは絶対、見に行かなきゃならん!”と衝動に駆られたのだ。

 上映時間が2時間半近くあり、最初は長いなぁと思ったのだが、様々な問題に直面しつつも、それに向き合っていこうとする人々の姿に引き込まれ、気がついたら終わっていたという感じだった。家族とか絆といったものについて考えさせられる良い映画だった。

 ところでワタシが生まれて初めて映画を見に行ったのは、中学2年の夏休み。姉と一緒に『ロッキーⅣ』を見に行ったのだった。当時、名古屋の郊外に住んでおり、滅多なことがないと名古屋まで行けなかったので、たかだか40分くらいで名古屋市内に着くのに、一大旅行気分で出かけたのを覚えている。

 当時は2本立てセットで上映されていることが多く(『危ない刑事』とジャッキー・チェンの映画がセットになっているといった具合。このシステムって、名古屋だけだったのかな?)、一度に2つの映画を見ることができたが、さすがに4時間近くも座っているとお尻が痛くなってくるのだった。

 『ロッキーⅣ』以降、大の映画好きとなり、わずかなお小遣いの中から”ロードショー”や”スクリーン”誌を買い、特にジャッキー・チェンの映画を見まくり、彼のファンクラブに入って香港に会いに行きたいなどと、マジで考えたほどだった。でも次第にジャッキー熱は冷め、ミニ・シアター系の映画が好きになり、今に至るという感じ。

 今となっては、どんな映画を見たか思い出せないのもあるけど、そんな中でも大学の講義をサボって見に行った『覇王別記』は心に残る名作だと思っている。ちなみに今、見に行きたいのは『ホテル・ルワンダ』。レディース・デーの水曜日に見に行くぞっ!