天国のケーキ屋さん

kui22009-09-06

 ”ラ・テール”は大好きなケーキ屋さんの1つ。この初夏にあった出来事により、ラ・テールはワタシにとって忘れられないお店となりました。

 彼女と初めて出会ったのは、約2年前の秋。息子氏出産後、実家から戻ってきたものの、周りにママ友が1人もおらず、児童館主催のママクラスに参加しても、友達が出来ず、孤独な毎日を過ごしていた頃のこと。そんな時、偶然隣に座ったのがきっかけで、その後もワタシのことを覚えてくれるようになり、”今度一緒に遊びませんか?”と声をかけてくれたのが彼女でした。

 それからというもの、私達は子供達の成長と共に過ごしてきました。お花見、誕生日会、渋谷や自由が丘のママカフェ、バケツプリン会、忘年会etc・・・。その頃から他のママ友の輪も急速に広まり、孤独だった日々の影も薄れていきました。

 これからも楽しい日々が続くだろうと思っていたある日、ご主人から、彼女が急病で倒れたとの知らせが。お見舞いにも行けず、お別れの言葉も交わせないまま、たった2週間で旅立ってしまいました。”梅雨が明けたら、子供達の誕生日会をしようね”という約束を果たせないまま、2歳になったばかりの可愛い娘さんを残して・・・。

 彼女と最後に会ったのは6月上旬。ラ・テールの前を通った際、「あー、ここだったんだ!」と彼女。スイーツ好きの彼女は、お店の名前は知っていたけど場所を確認したのは初めてで、また今度来ようとその日は寄らずに帰りました。

 2年前のあの時、彼女が声をかけてくれなかったら、これまでのような楽しいママ友ライフは送れなかったことでしょう。今まで、感謝の気持ちを彼女に伝えるチャンスが何度でもあったのに、なぜ伝えなかったのでしょう・・・。
 告別式が終わってすぐ、遠くの街に引っ越してしまったご主人と娘さん宛てに、その後、ラ・テールのお菓子と共に彼女への感謝の手紙を送りました。

 元気だったら、この9月で28才になってた彼女。誕生日には、ラ・テールのケーキを食べていたかもしれません。昨年の忘年会では、デザートはどこのスイーツにしよう?とスイーツ談義をしていた彼女のことだから、天国でも天使と共に、スイーツチェックをしているかもしれません・・・。